−イギリス某空港− 「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」 街の教会から空港まで走った馬宮は呼吸困難に陥りそうになっている。 まぁ〜20分程度で着いたのでまだ楽な方ではある。 「はぁはぁはぁ〜……何とか……間に合った……みたいだな……」 時計を見てホッと胸を撫で下ろす。 「おぉ!生きているか?まぁ普段から運動を怠っているからそんなにバテルのだ(笑)」 タクシーで既に着いていた森崎が邪悪な笑みを浮かべながやってきた。 ちなみにタクシー代金は馬宮持ちである。 「お前……よくもゼェ……そんな事言えるな…」 既に死にかけた馬宮の言う事を無視し、森崎はタクシー代金を奪う。 そして運転手に払い終えると 「そういえば飛行機の時間が遅れるらしい。お陰で土産を買う時間ができたから行くぞ」 「何……それは本当か?早く安い物でも買って休むもう!」 ここまで彼がお土産にこだわるのには理由がある。 外国だからというのもあるが一番の理由はクラスメート達のせいである。 買って行かなければ土に還る事になりかねない。 「ん…どうした?早く行かねば置いて行くぞ」 「ふぅ…何でも無い。行くか」 2人は土産屋へ向った。 この時、森崎は素晴らしく嫌な予感がしていた。 「まさかな……」 彼はまだ気付いていなかった…… 思いたったら開幕戦!? #03 Lost Ground 〜その時 歴史は動いた〜 −某空港内− 「さて〜何を買うかな」 といっても空港なので大したモノは売ってはいない。 「さっさと決めろ」 森崎は優柔不断な馬宮にイラついていた。 先ほどから何かに監視されているような感じがしてならない。 早くここから動きたかった。 「 「そんな事言っても結構決めづらいものだぞ…ん〜どれにするか」 森崎は周囲を異変に気が付いた。 何時の間にかに人がいなくなっていた 「伏せろ!!」 「ガハッ!?」 森崎は何かが飛来してくるのを感じとっさに馬宮を蹴り飛ばし自分も伏せた。 ズゴン!!!という音がロビーに響いた。 2人が振り返ると売店の壁が砕けていた。 「な、何が起きたんだ」 「刺客か?!飛行機の時間が遅れたのも俺達を逃がさない為かっ!!!」 「よし!こういうのは逃げるが勝ちだ。敵の人数も実力も分からないし何より安全だ」 馬宮の提案に従い森崎も全速力で逃げ出す。 −同時刻 空港某所− 「永瀬!飛行機が遅れてるは!何とかしなさい!!」 長い黒髪の少女が自分の執事に向かって怒鳴った。 「そう言われましても私には応えます……お嬢様」 「何よ私に意見するつもり!」 彼はこうなった少女が何を言っても聞かないのをよく知っている。 「やれやれ……どうしたものか」 永瀬は窓の外を見ながらため息をついた。 −空港某所− 「クソ!シツコイ連中だ!」 既に10分は走り回っているが未だに追っ手から逃げ切れていない。 「しまった!」 馬宮達は闇雲に逃げ回った結果追い込まれてしまった。 助けを呼ぼうにも誰も居ない。 だが追っ手の数が確認できた。 「こいつらか……」 追っ手は全部で2人。 どちらもやたらとガタイ良い兄ちゃんだった。 上から下まで黒ずくめ――サングラスに黒いスーツ――で、 どっからどう見ても普通の人ではなかった。 「上手くやれば逃――」 ドシャーーン!! 馬宮の呟きは途中で止まった。 天井を突き抜けて3つの影が落ちって来た。 影は四本の足を床に突き出し2メートルある本体を立ち上がらせた。 鮮血の様に紅いカメラアイが2人を捉えている。 「これを土産にもらえるって訳じゃ……無いよなやっぱり」 どかっからどうみても 男の1人は拳銃をこちらに向けている。 どうやらもう一方の男がこの兵器を操作しているらしい。 もういろんな意味でやばかった。 「さてどうするか……」 森崎と馬宮は共に頭を働かせたが… 「よし降伏しよう」 「そうだな!……って言うわけないだろうが!!捕まったらどうなるか判らんのか」 「判らないから言っているのだ!!」 もはや漫才のようなやりとりなっている。 刺客の2人も呆気に取られていたが…この隙が馬宮の狙いだった。 馬宮達はこの隙に逃げようとした…… 「2人ともこんなトコで何やってんだい」 同じクラスの関 宇宙がひょっこり現れた。 それも最悪のタイミングで。 「イキナリ走って何処かに行くから心配してたんだよ」 「宇宙!タイミング悪すぎじゃー!」 自律兵器の1体が宇宙を認識して即座に攻撃に出た。 「させるか!!」 「グヘェーー」 森崎は馬宮を自律兵器めがけてブン投げた。 兵器は既に宇宙前に立ち……間に合わなかった。 「――砕」 バガシャ――――ン!!! 爆音が聞えたのとその声が聞えたのはほぼ同時だった。 自律兵器の半身は吹き飛んでいた。 「あぁ……全くだらしないわね彼方達。それでも男なの?」 黒髪の少女はそう言うと馬宮を蹴り飛ばして手で早く逃げろと促した。 「ありがとう」 宇宙が振り返って彼女にお礼を言った。 「あっ……」 この時少女の視線は宇宙にくぎ付けになった。 顔が熱くなっていくのが自分でも判った。心臓もドクドク大きな音をたている。 「あ、早く下がっり、いや下がって下さい」 少女はこの感情に戸惑い言葉も上手く言えなかった。 宇宙も少女の態度に少し戸惑いながら馬宮を引っ張って後ろに下がった。 このとき馬宮もこの少女に……一目惚れしていた。 逝って良し 逝って良し 逝って良し というか逝け (謎の声) 馬宮は「女の子」に対しては超優しいというか…… 「お兄ちゃん死んで♪」って言われても断らなく「任せろ!」とか言って喜んで切腹する男だ。 可哀想な少女………いや?どっちが可哀想なのだろう(謎) 既に飛行機のフライト時間まで10分を切っている。 馬宮達が搭乗口まで走って行こうとしたが、黒ずくめ達の銃口がこちらを捉えていた。 両者共に動かない。 「これは私がかたずけます。永瀬はそちらの方々の保護を」 「かしこまりました」 永瀬は馬宮達の方にやってきた。 「御下がりください。」 「どうもすみません」 律儀に宇宙が礼をした。 「御気になさらずに……それに」 永瀬は宇宙に答えると黒ずくめの方へ向き直り腕を振り上げた。 手には何も持ってはいない。 「橘に敵対する者を排除するのも仕事のうちですから」 独り言の様に呟くと男達に向け腕を振り下げた。 永瀬が動くと同時に男が拳銃の引き金を引いた。 銃声と風を斬る音が交差した。 弾丸は永瀬の目の前の空間で跳弾し、銃を撃った男の肩に命中した。 勝ち目が無いと悟ったのか、もう1人の男は逃げだした。 バキッ!っという音と共に男が倒れそのまま動かなくなった。 「邪魔者は片付けました。どうぞお急ぎ下さい」 何事も無かったような顔で永瀬は言った。 3人とも一瞬の出来事に何が起こったか分かったが、深く考えず搭乗口に走って行った。 −飛行機内− 「あぁぁっ名前聞くの忘れた!!」 「キチンと御礼言ってなかったな」 「あれは……気……橘」 取り敢えず3人は無事に搭乗できた。 そして馬宮達はそれぞれ違った事考えながら英国の地を去っていった。 ……これから何があるかも知らずに。 −某空港内− 「お嬢様お怪我はありませんか?」 3人を見送った永瀬は黒ずくめの男達を抱え少女のもとに戻ってきた。 「そんなもん無いわ。それよりコイツらを連れて行くわよ」 少女の足元には原形の無い鉄屑が転がっていた。 「宜しいのですか?また邦博様に――」 「兄さんは関係ないわ!いいから運びなさい!」 永瀬は渋々他の執事を呼びそれらを運んだ。 そして少女は誰にも聞えないように言った。 「あの人を追わなくちゃ……これはその為の駒よ」 そして少女は踵を返して行く。 ―― To be continued ―― 蛇足(以前ネタコーナー) 愚「さぁこのコーナーも名前が付けられたしテンション上げて逝くかw」 しん「そうだな…って違うだろ!お前が勝手に名前付けただけだし。しかも逝くって何だよ!!!」 愚「まぁそんな細かい事は気にするんじゃないYO!」 しん「細かい…ってか何でヒップホップ風なんだよ!!」 愚「だ〜からそんな事気にするなってw」 しん「そうだな、いちいち気にしてたらこっちの身が持たん」 愚「で…今日はなんだ?」 しん「いや、何か手紙みたいのが着てな。しかもお前宛なんだよ」 愚「何!流石だねぇwもう俺もそんなに有名になったか。さぁ読んでくれw」 しん「お前自分で読めよ。まぁいいか(爆)」 愚「ファンレターかねぇwいやぁおらぁ嬉しいだぁw(謎)」 しん「え〜と『爆走読んでの感想:1話目は面白かったけど2話目から何これ?って思いました。 だって話の内容がねぇ?しかも書いてる人代わってるし。今書いてる奴ってよっぽど痛い奴だね! そういう奴は一回頭叩きこわ』」 シュボ しん「熱ッ!熱いじゃねぇか!!イキナリ手紙を焼くとはどういう事だ。まだ全部読んでないのによぉ」 愚「もう勘弁してください!(泣)」 しん「まぁ……その気持ちも分からんでも無いな。という事で何かあれば送ってください(笑)」 愚「もうこういうのは無しって方向でねw(壊泣)」 ―次回予告― 無駄に苦労して日本へ帰国した……馬宮ご一行 一息ついた彼らにやっぱり魔の手が!? しかも今度はクラス「もとサン」ごと巻き込まれる事に! 「諸君らは何を望む?」 「澄んだ水に住めぬ魚など滅んでしまえばいい!」 「昼飯の時間だ!馬宮行きます!!」 馬宮の所為で巻き込まれた「もとサン」はどうなるのか?(未定) 新しい敵をどうしようか〜な〜(ナゲヤリ) 著作権とかは大丈夫だよね?(マジで) 死闘的学生食堂 #01 五里霧中 次回もサービス、サービス 企画/原案(共犯) バト 作(主犯) 愚知 協力(共犯) 悪魔のパッソル |